冬の厳しさが和らぎ、雪解けが進むこの時期。
工場管理者にとって、雪かきや除雪作業からの解放は一安心できる瞬間かもしれません。
しかし、実はこの「雪解け直後」こそが、工場の建物を守る上で最も注意すべきタイミングであることをご存知でしょうか?
冬の間、雪や氷にさらされ続けた工場の外壁は、想像以上に深刻なダメージを受けています。
今回は、凍結や積雪が外壁塗装に与える影響と、メンテナンスを後回しにすることのリスクについて解説します。
1.「凍害(とうがい)」という見えない脅威
冬の間、外壁材の内部に入り込んだ水分が凍結して膨張し、外壁を内側から破壊する現象を「凍害(とうがい)」と呼びます。
水は凍ると体積が約9%増加します。外壁のわずかなひび割れ(クラック)から浸入した水分が、夜間の冷え込みで凍って膨張し、日中の雪解けで再び水に戻る。このサイクルを繰り返すことで、ひび割れは徐々に押し広げられ、最終的には塗装の剥がれや外壁材そのものの欠損を招きます。
2.積雪が引き起こす「塗膜の摩耗」と「腐食」
工場の外壁は、降り積もった雪の重みや、雪が滑り落ちる際の摩擦によってもダメージを受けます。
塗膜の剥離: 雪の重圧が長時間かかり続けることで、防水機能を担う「塗膜(とまく:塗料が乾燥して固まった膜)」が密着力を失い、剥がれやすくなります。
錆(サビ)の発生: 金属製の外壁(サイディングなど)の場合、雪解け水が長時間付着し続けることで酸化が進みます。特に、雪に含まれる不純物や、融雪剤(塩化カルシウムなど)の影響を受けると、腐食のスピードは劇的に早まります。
3.なぜ「放置」が危険なのか?
「まだ見た目はそれほど変わらないから」とメンテナンスを先延ばしにすることは、工場の操業において大きなリスクを伴います。
修繕コストの増大
塗装の表面的な劣化であれば、塗り替えだけで済みます。しかし、放置して内部の構造材(鉄骨や下地)まで腐食が進むと、外壁の張り替え工事や補強工事が必要となり、費用は数倍から十数倍に膨れ上がります。
雨漏りによる精密機器・在庫への被害
雪解けで広がったひび割れは、春の長雨や梅雨時期の「雨漏りルート」になります。
工場内の精密機器や製品在庫が水に濡れれば、生産ラインの停止や多額の損害賠償といった、建物修繕費以上の損失を招きかねません。
資産価値と企業イメージの低下
外壁の剥がれや錆が目立つ工場は、近隣住民や取引先に対して「管理が行き届いていない」という印象を与えます。
企業の信頼性やBCP(事業継続計画)への意識を疑われる要因にもなり得ます。
4.雪解け後にチェックすべき「3つのサイン」
雪が解けたら、まずはご自身で工場の外周を一周確認してみてください。以下のサインがあれば、専門家による点検が必要です。
1.チョーキング現象
外壁を触った時に、手に白い粉がつく状態。防水機能が失われている証拠です。
2.塗膜の浮き・剥がれ
塗装がポコポコと浮いていたり、ペリペリと剥がれたりしている箇所はないか。
3.錆(サビ)の浮き出し
金属部分に茶褐色のシミが出ていないか。
まとめ
雪解けシーズンの外壁塗装メンテナンスは、冬に受けたダメージをリセットし、これから来る梅雨や台風シーズンに備えるための重要な工程です。
「まだ大丈夫」という過信が、後に大規模な修繕を招くこともあります。厳しい冬を越えた今こそ、一度プロの目で建物の「健康診断」を行ってみてはいかがでしょうか。
工場の外壁塗装の点検は、まずは「工場倉庫ドクター」にご相談ください。
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