工場の敷地内を歩いていて、アスファルトのひび割れや、一部が不自然に沈んでいる箇所を見かけたことはありませんか?
「まだ大型車両が通れるから大丈夫」という油断は禁物です。
工場の外構(建物の周りの舗装や構造物)の劣化は、フォークリフトの転倒事故や製品の破損、さらには建物の構造への悪影響を招くリスクを秘めています。今回は、工場の舗装トラブルの原因とその対策について詳しく解説します。
1. なぜ工場の舗装は「ひび割れ」や「沈下」が起きやすいのか?
工場の舗装は、一般的な公道よりも過酷な環境に置かれています。主な原因は以下の3点です。
① 重量車両による繰り返し荷重
工場内では、数トンの荷を積んだ大型トラックやフォークリフトが頻繁に行き来します。特にフォークリフトはタイヤが小さく接地圧が高いため、特定の箇所に強い負荷がかかり、わだち掘れ(走行路が凹む現象)が発生しやすくなります。
② 水の侵入による「路盤」の軟弱化
わずかなひび割れから雨水が浸入すると、舗装の下にある路盤(ろばん)が泥状になり、支持力を失います。これを放置すると、地盤沈下や大きな陥没の原因となります。
※用語解説:路盤(ろばん)
アスファルトやコンクリートのすぐ下にある、砂利や砕石を敷き固めた層のこと。舗装全体の強度を支える重要な土台です。
③ 経年劣化と「わに状ひび割れ」
長年の紫外線や温度変化により、舗装の柔軟性が失われます。網目状に広がる「わに状ひび割れ」が見え始めたら、土台まで痛んでいるサインです。
2. 放置厳禁!舗装の劣化が引き起こす3つのリスク
「ただのひび割れ」と軽視していると、以下のような重大なトラブルに発展します。
フォークリフトの転倒・荷崩れ
わずか数センチの段差や沈下でも、フォークリフトにとっては大きな衝撃となります。急ブレーキや旋回時にバランスを崩し、労働災害や製品破損に直結します。
車両の修繕コスト増
ガタガタの路面を走行し続けることで、車両のタイヤ、サスペンション、車軸への負担が増え、メンテナンス費用が跳ね上がります。
建物本体への影響
外構の沈下を放置すると、排水機能が低下して建物周辺に水が溜まり、最悪の場合は工場本体の基礎部分まで浸水・腐食させる恐れがあります。
3.適切なメンテナンス手法
劣化の進行度合いによって、必要な対策は異なります。
| 劣化状況 | 対策方法 | 概要 |
|---|---|---|
| 軽微なひび割れ | シール材充填 | ひび割れに樹脂やアスファルト系の材料を流し込み、水の浸入を防ぎます。 |
| 部分的な沈下・穴 | パッチング補修 | 凹んだ部分に補修材を充填し、平坦性を確保します。応急処置として有効です。 |
| 広範囲のひび割れ | 切削オーバーレイ工法 | 古い舗装の表面を削り取り、新しいアスファルトを重ねる工法。機能が大幅に回復します。 |
| 深刻な沈下・空洞 | 再構築・地盤改良 | 路盤から作り直す、あるいは地盤そのものを薬剤注入等で強化します。 |
※用語解説:オーバーレイ工法
既存の舗装の上に新しい舗装材を被せる工法。全面的に掘り返すよりもコストを抑えられ、工期も短縮できます。
4. チェックすべき「メンテナンスのタイミング」
「いつ直すべきか」の判断基準として、以下のセルフチェックをお勧めします。
1.5mm以上の段差・隙間がある:フォークリフトがガタンと大きな音を立てる場合は即対策が必要です。
2.雨が降った後、いつまでも水たまりが残る:排水勾配(傾斜)が狂っている、または沈下が始まっている証拠です。
3.舗装の欠片が散らばっている:表面の崩壊が始まっており、タイヤを傷つける原因になります。
まとめ
工場の舗装メンテナンスは、単なる修繕費ではなく、「事故を防ぐための安全投資」であり、「車両寿命を延ばすためのコスト削減策」でもあります。
被害が大きくなってから全面改修を行うと、多額の費用と長期間の通行止めが発生します。早めの調査と部分的な補修を繰り返すことが、結果としてLCC(ライフサイクルコスト)を抑える鍵となります。
「最近、構内のガタつきが気になるな」と感じたら、まずは現状診断を検討してみてはいかがでしょうか。
工場の舗装状況の点検は、まずは「工場倉庫ドクター」にご相談ください。
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